5. 同僚に働きかける
ある組織の内部で、あるいはある組織のためにアイデアを実行する場合、その成否は、さまざまな職務に従事する同僚の協力が得られるかどうかによって決まるのが常だ。多様な職務についている同僚と意思疎通を図り、信頼を得ることができれば、彼らの行動に影響を及ぼし、動こうという気になってもらうことができるだろう。
こちらから率先して、同僚の仕事内容や目標について知りたいという意欲を示そう。同僚に関心を示し、それぞれの仕事のやり方を理解したいと考えていることをアピールすれば、同僚の側も、こちらの話に耳を貸し、目標実現をサポートしたいという気持ちになりやすいはずだ。
6. 高い基準を掲げつつ、完璧主義の罠に陥らないよう気をつける
時間と労力を割いてアイデアを形にすべく取り組んでいると、可能な限り全力を尽くしてやり遂げたいと思うはずだ。ただし、「完璧」は目指さないようにしよう。
すべてを完璧に仕上げようとして多くの時間と労力を費やすと、そもそものアイデアがまったく形にならないおそれがある。望む形で実行したいと思うのはいいが、完璧を期すあまり結局実行に移さない、あるいは時機を逸してしまうことは避けなければならない。こうした判断ミスは、所属している組織にリスクをもたらす結果につながるおそれがある。ビリオネアの起業家、マーク・キューバンも、「完璧主義は成功の敵だ」との言葉を残している。
完璧主義の罠に陥ることを避けるには、プロセスの中で、特定の時期までに「やるべきこと」や「やりたいこと」を記した時間枠を設定すると、確実に実行につなげる上で有効だ。緊急性と「成果の質」のあいだでうまくバランスを取り、アイデアを形にするために最適なタイムラインを見定めよう。
実際の行動は、考えているだけの状態より価値がある。自分で温めているアイデア、あるいは実行すべく与えられたアイデアがある場合は、それを成功につなげられるよう、そのチャンスを最大限活かすようにしよう。
アイデアに主体的に取り組み、最終目標を具体化し、リサーチを怠らず、目標から逆算して計画を策定し、同僚に働きかけ、高い基準を掲げるという、この記事で触れた6つのポイントに留意することで、望む形でのアイデアの実現に近づくことができるはずだ。