「住所の常識」を変えるwhat3words CEOに聞く日本進出の手応え

what3wordsの共同創業者兼CEO クリス・シェルドリック氏


さらにwhat3wordsには3ワードアドレスを「英語と日本語」のように、選択した2つの言語を1つの画面に表示できる機能もある。今後新型コロナ感染症のパンデミックが収束する方に向けば、訪日外国人のためのナビゲーションアプリ「Japan Travel」のようにwhat3wordsの3ワードアドレス検索を組み込む旅行・観光系のサービスが脚光を浴びるかもしれない。

日本の積極的なパートナーたち


日本の大手企業やスタートアップによる、3ワードアドレスを積極的に活かした挑戦的で独創性に富んだサービスの創出に対して、what3wordsもまた大きな期待を寄せている。

三菱自動車の「エクリプス クロス」はTomTomのカーナビゲーションシステムにwhat3wordsを組み込み、別途アプリを入れたりデータ通信を使ったりせず、オフラインで3ワードアドレスによる目的地検索やナビが利用できる世界初の自動車として注目されている。


世界で初めてオフラインで利用できるwhat3wordsの住所検索ナビゲーションを搭載した「エクリプス クロス」

また今年9月には日本のスタートアップ、Borderlessがライダー向けの“スマートヘルメット”「クロスヘルメット X1」にwhat3wordsの音声入力機能を組み込んだ。運転中に3ワードアドレスを声で入力して、目的地の入力や正確なルート案内が利用できる。

what3wordsは今後も多くのユーザーが気軽に利用できるように、広告非表示の無料アプリとして提供を続ける構えだ。what3wordsは現在150人以上の従業員を抱える企業に成長を遂げた。サービスの開発にはすべて社内のエンジニアが携わる。

「今後もユーザーの目線からサービスを迅速、かつ柔軟に拡大できる体制を確保しながら、what3wordsをグローバルスタンダードのマップシステムとして育て上げたい」とシェルドリック氏は意気込みを語った。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文=山本 敦

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