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2021.10.30 07:00

独自技術の冷凍コーヒー直販のコメティア、約40億円を調達

(C)Cometeer

(C)Cometeer

コーヒーテック系のスタートアップ、コメティア(Cometeer)は10月19日、シリーズBラウンドで3500万ドル(約40億円)を調達したと発表した。これは、スペシャリティコーヒーのセクターに対する投資額としては過去最高だ。今回の資金調達で、創業から6年のコメティアが手にした総額は1億ドルに達した。なお、同社は自社の売上高および評価額の公表に応じていない。
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コメティアは、全米の有名なスペシャリティコーヒー焙煎業者から調達した豆から抽出し、冷凍コーヒーの「パック」を製造する企業だ。カプセルには、液体窒素を使用して瞬間冷却した1杯分のコーヒーが封入されている。消費者に冷凍便で直送されるパックを、水やお湯、ホットミルクなどに溶かして飲むことができる。この製法はコメティアが独自開発したもので、特許も取得している。

同社のサービスは月額64ドルからのサブスクリプション制で、4種類のローストを取りそろえた計32個のカプセルが毎月送られてくる。コメティアでは、最高品質のコーヒー豆を提供したいと考える、巨大資本に属さない小規模な農家や焙煎業者を支援することを社是としており、バーチ(Birch)、ジョー・コーヒー、イクエイター(Equator)といった焙煎業者をパートナーとして迎えている。

マサチューセッツ州グロスターに本拠を置くコメティアは、フォーブスが選ぶ2021年版「30アンダー30(30歳未満の30人)」にも選ばれたマシュー・ロバーツ(Matthew Roberts)によって創業された。同社の投資家には、カプセル式コーヒーを提供するキューリグ・グリーン・マウンテン(Keurig Green Mountain)の創業者や、ネスプレッソの元社長、スペシャリティコーヒーの焙煎業者で店舗展開も手がけるブルーボトルコーヒーの主導投資家などが名を連ねている。
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米国では、コロナ禍をきっかけにコーヒーを自宅で飲む人が増え、スペシャリティコーヒーの売上も伸びている。コメティアは、こうした時代の流れをビジネスチャンスに結びつけようとする複数の企業のうちの一社だ。アドロイト・マーケット・リサーチ(Adroit Market Research)の調査によると、スペシャリティコーヒー市場は、2025年までに850億ドル規模まで拡大するとみられている。

全米コーヒー協会(NCA)がまとめた全米コーヒーデータトレンドの最新報告によると、2021年1月に自宅で1杯以上のコーヒーを飲んだと回答した人の割合は、コーヒーを飲む人全体の85%に達した。これは、2020年1月と比べて8%増、2017年と比べると10%増にあたる。
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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