米調査会社ハリス・ポール(Harris Poll)は今年3月30~4月7日、アイルランドのバイオ製薬企業アルケルメス(Alkermes)の委託により、米国の21歳以上の成人を対象にオンラインで調査を実施。その結果、6006人の回答者のうち、およそ5人に1人にあたる1003人(約17%)が、大量飲酒をしていたことが明らかになった。
この調査では、アルコールを含む飲料を1晩に女性が4杯以上、男性が5杯以上飲んだ場合、その日を「過度に飲酒した日」と定義。過去1カ月の間に、2日以上の過度の飲酒をした週が少なくとも2週あった人を「大量飲酒」していた人とした。
大量飲酒していた人のうち30%は、「心身の健康に悪影響を与えていても飲酒を続けた」と回答した。また、24%は、「記憶を失うことがあっても飲酒を続けた」と答えている。
その他、大量飲酒していた人の22%は、「飲酒をやめると離脱症状が出る」、23%が「飲酒のために、自分にとって重要だった、または関心があった活動への参加をやめたり減らしたりした」と回答した。
だが、このように答えた人たちの87%は、飲酒の問題に関する治療を受けていなかった。さらに、37%は自分の飲酒の仕方に問題があるとは考えていなかった。
パンデミックの発生以降、米国人の飲酒量が増えていることは、その他の多くの研究結果でも示されている。米シンクタンクのランド研究所(Rand Corp.)が2020年10月に行った調査では、大量飲酒する女性は以前と比べ、41%増加したとされている。
また、米コロンビア大学メールマン公衆衛生学部の調査の結果、アルコール飲料の売上高は2020年3~9月、前年比20%増加していたことが明らかになっている。さらに、2020年4~6月には、売上高が前年同期から34%急増していたとする別の調査結果もある。