ビットコインの価格は一晩で4%以上も上昇し、23日朝に約5万421ドルを記録した。今回のビットコインの価格上昇は、暗号通貨市場全体の時価総額が再び2兆ドルを突破したことや、第3位の暗号通貨カルダノの急伸、ペイパルが英国での暗号通貨の売買サービスを発表したことなどを受けて引き起こされた。
ペイパルは米国で昨年11月に暗号資産の売買サービス開始したが、米国以外の顧客に暗号通貨サービスを提供するのはこれが初めてであり、この動きは、大手企業の間で暗号通貨の受け入れが始まり、メインストリームに広がっていくことを示す確かな兆候と言えそうだ。
ペイパルは、フィンテックのスタートアップPaxosと組んで、英国でビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュの4種類の暗号通貨に対応するサービスを開始する。
ビットコインは、世界の暗号通貨市場の約44%を占めており、時価総額は約1兆ドルに達している。しかし、そのマイニング(採掘)は膨大な電力を消費するため、二酸化炭素排出量の増加を招き、長期的な存続に懸念が高まっていた。
長年にわたり暗号通貨を支持してきたイーロン・マスクは今年5月、エネルギー問題を理由に、テスラでの支払いへのビットコインの受け入れを停止すると発表し、そのことがビットコインの暴落につながっていた。しかし、ペイパルが暗号通貨の受け入れを拡大したことで、市場のセンチメントは大きく反転した。
【関連】ビットコインに10万ドル突破予測、カルダノも急上昇見通し