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(c) Mathpresso

AI(人工知能)のパワーで家庭教師業界を革新することを目指す韓国の教育系テクノロジー企業「マスプレッソ(Mathpresso)」は7月1日、シリーズCラウンドで5000万ドル(約55億円)を調達したことをアナウンスした。同社は、将来の上場を視野に入れつつ拡大を続けている。

マスプレッソの累計調達額は1億500万ドルに及び、評価額は約5億ドルに達している。同社の共同創業者でCEOのレイ・リーともう一人の共同CEOであるジェイク・リーは、フォーブスの2020年の「30アンダー30アジア」に選出されていた。

今回のシリーズCには、既存出資元のソフトバンクの投資部門SoftBank Ventures Asiaや、レノボ創業者のLegend Holdings、Smilegate Investmentなど参加した。さらに、新たな投資家として、GGV CapitalやGoodwater Capital、KDB(韓国開発銀行)らが参加した。

マスプレッソはこれまで、2019年に1450万ドル、2018年に530万ドルを調達していた。

2015年に設立された同社は、Q and Aを意味する名前のモバイルアプリ「Qanda」を運営している。このアプリは、写真に写っているテキストや数式を認識し、学生が数学の問題を写真で撮影すると、AIが答を検索するもので、今後は英語や科学などの他の教科にも対応予定という。

韓国の学生の3分の2がQandaを利用中とされており、韓国統計局によると韓国の家庭教師業界の市場規模は81億ドルに達している。

マスプレッソのウェブサイトによると、Qandaのアプリはこれまで50カ国以上の980万人の学生から寄せられた25億件の数学の問題を解決したという。このアプリは、韓国語のほか、英語、スペイン語、日本語、ベトナム語、インドネシア語、タイ語に対応している。

同社は新たな資金を、アプリのアルゴリズムの強化に用いるという。

今年1月、マスプレッソはベトナムの首都ハノイにある約10の学習センターと提携し、それらのセンターをQandaの名称にリブランドした。同社は、韓国にもQandaスタディセンターの開設を予定している。

CEOのレイは、家庭教師の未来は、オンラインとオフラインのハイブリッドな形になると予測する。「しかし、教育分野は保守的な世界であり、AIやテクノロジーを駆使したものに移行するまでには、しばらく時間がかかる」と彼は述べた。

マスプレッソは将来的に上場を視野に入れている。「現状では収益化の計画を立てている段階で、韓国と日本向けの教育コンテンツの強化に時間を割いている。これらの業務が落ち着き次第、IPOを検討したい」とレイは話した。

編集=上田裕資

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