「イエナカ需要」をどう取り込む? ホームパーティー市場トレンド

コロナ禍でのホームパーティー、鍵となるのは?(Shutterstock)


ホームパーティの延長として、家の外を会場にするのもいいでしょう。閉塞的な日々からの開放感を求め、コロナ禍以前からのキャンプブームが盛り上がりを見せていますが、私はそのお気軽版として、ピクニックに注目しています。

ピクニックというのはホームパーティーを外に持ち出したものだと私は定義しています。ホームパーティーは日常を非日常にする過程を踏みますが、ピクニックは全く逆で「野外」という非日常で「家」という日常をやるのがおしゃれなのです。「#おしゃピク(おしゃれなピクニックの意味)」というハッシュタグをインスタグラムで検索すると、工夫を凝らして室内を野外で再現したような空間を見ることができます。

たとえば、紙コップではなくシャンパングラス(最近はプラスチックの割れにくいシャンパン用グラスが人気)、お花見的なブルーシートではなくラグやクッションやクロスをかけたローテーブル、バルーンなどの装飾やカラフルな断面がインスタ映えるサンドイッチに丸ごとのフルーツなど、まるで洋画に出てくるような部屋を自然の中で再現しています。

コロナ禍を受けて当面は厳しい経済状況が予測されるなか、安近短でかつ開放的な要素を含む、ホームパーティー的なおしゃれなピクニックは、映えが重視される昨今のSNSとの相性もバッチリなので、大きな可能性を感じています。


高橋ひでつう◎一般社団法人日本ホームパーティー協会会長、元京都精華大学特任准教授(キャリア担当)ホームパーティー研究家、ピクニック研究家として関連商品の開発やマーケティングや「ホームパーティーやピクニックが生み出す楽しいコミュニケーション」を伝える為メディア出演多数。また監修を務めるホームパーティー検定を通して主婦のセカンドキャリアやマイクロ起業の支援を行なっている。東京下町生まれ育ち在住。熱狂的スワローズファン。

文=高橋ひでつう

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