アフリカで首位の中国製スマホ「テクノ」の280ドル端末の実力

(C)BEN SIN

中国の深圳本拠のスマホメーカー「Tecno」(テクノ)は、安価ながら高機能な自撮りカメラや大型ディスプレイを搭載した端末をリリースし、アフリカ大陸で首位のスマホブランドとなった。同社は、最新端末「Camon 17 Pro」を含む一部の製品をアフリカで組み立てている。

Camon 17 Proのアフリカでの販売価格は約280ドルだ。6.8インチの液晶ディスプレイは解像度が1080p、リフレッシュレートが90Hzとなっている。また、メインカメラは6400万画素、セルフィーカメラは4800万画素で、CPUにはMediaTek製の「Helio G95」を採用し、ストレージ容量は256GBだ。

欧米の消費者にとっては平凡なスペックかもしれないが、ナイジェリアやエチオピアではこの価格帯にしては高機能であり、とりわけ258GBのストレージ容量は他に例がない。

筆者はCamon 17 Proを1週間テストしてみたが、価格の安さを考えると不満に感じることはほとんど感じない。背面はプラスチック製だが、つや消し加工によって高級感が感じられる。側面の指紋センサーは認証速度が速く、反応も良い。ディスプレイの色合いは鮮やかで明るさも十分あり、メインカメラは想像以上に高性能だ。

MediaTekのチップ性能は最高水準ではないものの、アプリを利用したり、リアルレーシング3などのゲームをプレイする上で特に問題は感じなかった。

Tecnoには、他の低価格端末と同様にソフトケースや有線イヤホン(端末にはイヤホン端子が搭載されている)、25Wの急速充電機とUSB-Cケーブルが同梱されている。セットには、プラスチック製の保護フィルムも含まれている。

筆者が唯一不満を感じたのが800万画素の超広角カメラで、ダイナミックレンジやエッジ周辺のディテールがいまひとつだが、メインカメラのサムスン製イメージセンサーには満足している。シャッタースピードは速く、HDR撮影の性能は高い。色味は抑えているが、自然な色で撮影ができる。ピント合わせの速度は少し遅く感じるが、価格がCamon 17 Proの5倍はする端末に慣れているせいかもしれない。
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編集=上田裕資

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