アフリカで首位の中国製スマホ「テクノ」の280ドル端末の実力

(C)BEN SIN


300ドル以下で驚愕のクオリティを実現


絞り値f/2.2のOmniVision製センサーを採用した4800万画素のセルフィーカメラは、Camon 17 Proの中でも特筆すべき機能だ。レンズは固定焦点レンズだが、シャープネスとディテールはいずれも素晴らしい。逆光での撮影でもHDRによってバランスの取れた写真を撮ることができ、ポートレートモードの人工的なぼかしもまずまずだ。ただし、セルフィーカメラは、4K/30pでの動画撮影ができるが、この解像度ではブレが生じることがある。

Camon 17 ProのOSはAndroid 11で、Tecno独自のスキンを搭載している。ソフトウェアに大きな問題はないが、画面の自動回転機能がオフになっているときも強制回転させるといったAndroidの機能がいくつか欠如しており、アプリドロワーの動作も通常と異なる。

気になるバッテリー容量に関して言うと、容量5000mAhのバッテリーはこのスペックの端末にしては非常に大きく、Camon 17 Proを外出中に多用しても、13時間は十分にもつ。また、ステレオスピーカーもこの価格帯の端末では珍しく標準以上の性能だ。

300ドルを切る価格の端末として、Tecno Camon 17 Proの機能は全般的に優れていると言える。大型ディスプレイやステレオスピーカー、大容量のバッテリー、ストレージ容量は、メディアを視聴するのに適している。シャオミやRealmeの同価格帯の端末と比べた場合、個人的にはこれら2ブランドの端末の方がソフトウェアが洗練されていると感じる。しかし、Camon 17 Proがターゲットとする市場では、ヒット商品になることは間違いないだろう。

編集=上田裕資

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