SDGsとサーキュラーエコノミーの関係性 理解にはお菓子を使え?

SDGsとサーキュラーエコノミーの関係性は?(Shutterstock)


ウェディングケーキの次はドーナツです。英国の経済学者ケイト・ラワース氏が提唱する「ドーナツ経済学」は、地球環境が許容できる範囲のなかでバランスを保ちながら、すべての人々の社会・経済ニーズを満たすあり方を求めています。

ドーナツ経済学は人類が目指すべき経済・社会システムのあり方をドーナツに例え内側の空洞と外側との間、すなわちドーナツとして食べられる部分が人間と地球環境のニーズが合致する状態であることから、ドーナツとして食べられる範囲内で経済も暮らしも営むことを目指すべきだとしているのです。ドーナツ経済学を導入したオランダ・アムステルダムでは、サーキュラーエコノミーへの移行に向けた短中長期計画が進んでいます。

地球の限られた資源の範囲内で、すべての人々が社会的公正を実現することを目指しているSDGsもドーナツ経済学も、サーキュラーエコノミーがその実現のカギを握っていると言っても過言ではないのです。

ドーナツ
出典:KATE RAWARTH オフィシャルウェブサイトより

持続可能な経済システム実現のキードライバー


「SDGsとサーキュラーエコノミーってどう違うの?」という冒頭のような疑問の声をいただくと同時に、「CSR、CSV、SDGsと来て、今度はCircular Economy(CE)か!?」と悲鳴を上げる方々も少なからずいらっしゃいます。皆さんの会社がSDGsに取り組んでいるとすれば、CEを知っておく必要があることが今回のコラムを読んでご理解いただけたのではないかと思います。

SDGsを知り、取り組み始めたとすれば、次に必ず押さえるべきはCEです。CEという近未来の方向性を指し示すコンパスを携えながら、サステナビリティへの航海に出発しませんか。

【参照記事】アムステルダム市、ポストコロナ経済を回復させる「ドーナツモデル」を採用
【参照記事】サーキュラーエコノミーの未来像を探るオンライン学習プログラム「Circular X(サーキュラーエックス)」、4月27日より毎月開催


(この記事は、2021年4月にリリースされたCircular Economy Hubの記事から転載したものです)

連載:国内外のサーキュラーエコノミー最新動向
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文=木村麻紀

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