アップルミュージックのチームは、オーディオ関連の優秀なエンジニアを求めている模様だ。しかし、ここで注目すべきは、その告知の中にある「iOSやwatchOS、tvOS、homeOSの内部構造を学びつつ」という記述だ。
アップルが「homeOS」という文言を使うのはこれが初めてのことであり、さらにこの文書の後半には、「iOSやwatchOS、homeOSなどのすべてのモバイルプラットフォームに統合された、アップルミュージックのエクスペリエンス」と記載されている。
アップルはアップルミュージック関連の新たなOSの準備を進めており、その名称がhomeOSであることから考えて、音楽関連のデバイスに変化が訪れることが期待できそうだ。
同社のスマートスピーカーHomePod miniのファームウェアはtvOSをベースとしたものだ。今回の告知文には、tvOSも記載されていることから、「homeOS」が単純にtvOSの名前を変えたものだとは考えにくい。さらに、モバイルプラットフォームについて言及されている点も気になるところだ。これは一体、どういうことなのだろう?
筆者としては、アップルがスマートスピーカーのOSをhomeOSに切り替え、AirPodsやAirPods Pro、AirPods Maxなどと共に、統一された新システムに移行するのではないかと考えている。
アップルは、スマートホーム分野でより明確な戦略を必要としており、今回の動きはそれを実行に移すものなのかもしれない。さらに、新たなスマートスピーカーのHomePodが、アマゾンのEcho Show 10のようにディスプレイを搭載したものになるという噂もある。
ちなみに、今回の求人広告はその後更新され、homeOSという文言がHomePodに置き換えられている。このことから、homeOSが、HomePodをはじめとする一連のオーディオ製品のためのOSの社内での名称であるとも考えられる。
しかし、仮にそうだとしても、今回の動きはアップルのオーディオデバイスの今後を考える上で非常に重要だ。このOSは、目前に迫った開発者会議WWDC(6月7日から開催)で発表される可能性もある。