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2021.05.30

「Boys Lie」がステイホームのファッショニスタに支持される理由

Boys Lieの共同創業者、Leah O'MalleyとTori Robinson(photo OSCAR GARCIA)


デュア・リパやカイリー・ジェンナーなどのインフルエンサーが、続々と着用。セレブリティの支持に力を得て、オマリーとロビンソンは、限定商品を短期間で販売する「ドロップモデル」のビジネスを構築し、スウェットやTシャツ、さらにはビーニー帽を売り切れる前に手に入れたいと望む顧客たちの熱狂を生み出した。リボルブやアーバン・アウトフィッターズなどの小売事業者も、ボーイズライの商品を限定された量で扱っている。

「当社は、ほかにはない存在です」とオマリーは言う。「お客様は、当社の商品が本当にすぐに売り切れてしまうことを知っています。だから、商品が発売されると、誰もが急いで購入してくれるのです。発売するのは、たいていはその日の午前9時ちょうど。それでも、あっというまに完売します。その様子を見ていると、もう最高の気分になります」

ボーイズライは、500万ドルを超える売上を叩き出して2020年を終えた。この勢いは2021年になっても続くと同社は期待している。2021年の卸売およびEコマースの売上は1000万~1500万ドルになると予想されるほか、英国、カナダ、オーストラリアなどの小売市場に進出する計画もある。

ドロップモデルというビジネス構造のおかげで、パンデミック中の生産停止や輸送上の困難も、駆け出しの起業家2人に冷や汗をかかせるには至らなかった。

「お客様は喜んで待ってくれます。この(パンデミックの)期間中、エンゲージメントは当社史上もっとも高くなりました」とオマリーは言う。「当社は、落ちついた、デジタルネイティブのブランドです。すべてがオンラインなので、つながるのも、購入するのも簡単です」

オマリーとロビンソンは、ルックの改良から素材の向上まで、ボーイズライをオーディエンスとともに成長・進化させられる態勢を整えている。これまでの商品はメキシコと中国で製造されているが、現在のコレクションはオーダーメイドのニットで、すべてロサンゼルスで編まれている。

「単に物理的な商品を売っているのではないという、ブランドのDNAを保つことも非常に重要です」とロビンソンは言う。「私たちが学ぼうとしているのは、心の傷を癒して、それをすばらしいものに変える方法です……ブランドのDNAと真正さを持たないブランドは、2021年には、きっと苦労することになるでしょう」

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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