ノースカロライナ州シャーロットに本社を構えるボージャングルズ(Bojangles)は、フライドチキンのチェーン622店舗を全米展開している。同社は4月にNASDAQでIPOを果たした。
1977年開業のボージャングルズだが、新株発行の目論見書では、クオリティの高いファスト・フードとして自社を定義し、他社との差別化のキーは朝食だとしている。同業他社の多くが朝食を取り扱っていないのに対し、ボージャングルズは一日中朝食メニューを提供し、2014年の10億ドル超の年商の38%は午前11時までの収益によると指摘している。
昨年の同社のレストラン収入は4億680万ドル、フランチャイズ収入は6億2,860万ドルを計上し、純利益は2,610万ドルとなった。フランチャイズ368店舗からのロイヤリティー収入が2,370万ドルで、第4四半期にはそれらフランチャイズが7%の売り上げ増だった。
「朝食の売り上げにより、我々は最も成長著しい朝食の時間帯の業界リーダーと自負しております」と同社は述べている。
「朝食はあらゆるお客様にアピールできる機会だと確信しております。朝食は最も習慣となりやすい時間帯であり、リピート客も増えるでしょう」
同社が参考として挙げる市場調査によれば、2013年には274億ドルだった外食産業での朝食の市場規模は、2018年には357億ドルへ拡大する見込みだ。
マクドナルドはほとんどの店舗で人気の朝食メニューを午前10時30分に終えてしまう。朝食メニューを出す時間帯を延長すれば業績の改善につながるのではないかという案は長く検討されてきた。同社は2月にはChipotleやPaneraのようなチェーン店におされてアメリカ国内で4%の減収となった。マクドナルドは物流に問題があるなどと言って問題の対処を先延ばしにしてきたが、新CEOのスティーブ・イースターブルックはこの仕事にさっさと対処する人物であるに違いない。イースターブルックはCEOに就任した1か月後に、初任給をわずかながら引き上げる方針を発表したが、これも同社がようやく着手した課題のひとつである。
Chipotleの熱心なファンたちは、同社の代表メニューのブリトーを朝食メニューにすべきだとしているが、一部のテスト販売店舗を除いては、卵料理を導入していない。一方、タコ・ベルの親会社であるヤム・ブランズは朝食メニューとしてワッフル・タコスを売り出したことにより、米国内で7%の増収に成功したと述べている。
最近、最も注目を集めた外食産業のIPOといえば、「ハンバーガー業界のスタバ」として知られるシェイク・シャックだ。同社の株価は1月30日のIPO以降、1.85%上昇している。シェイク・シャックは朝食用サンドイッチを63店舗のうちの3店舗で販売している。