ローワン大学のフルタイムの学生は、8月7日までに予防接種の証明書を提示すれば、授業料から500ドルを減額される。また、キャンパスに住んでいる学生は、住居費からさらに500ドルを減額される。
一方で、ワクチンを接種していない学生らは毎週、テストを受ける必要がある。
昨年3月にパンデミックの影響で全国の大学が閉鎖された後、キャンパスに戻る学生らにワクチン接種を求める大学は増え続けている。
先月、ノースカロライナ大学グリーンズボロ校は、ワクチンを接種した学生を対象に、150ドル相当のミールプランや教科書の引換券などの、さまざまな賞品が当たる抽選会を実施すると発表した。1等賞は、キャンパス内の学生寮を1年間無料で使用できる権利とされた。
イリノイ州のダンビル・エリア・コミュニティ・カレッジでは、CDCの予防接種カードを持っている学生を対象に、600ドルを上限とした無料の夏期講習を実施している。同大学の理事長のデイブ・ハービーは、「より多くの人にワクチン接種を勧めていきたい。さらに、夏期講習を足がかりにして、大学に戻れることを多くの人に知ってもらいたい」と話している。
アイオワ大学では、ワクチンを接種した学生に、食料品店やレストラン、公共の駐車場などで使える10ドルのギフトカードをプレゼントしている。
「人々にワクチンを受けさせるために、お金などの賄賂を贈る米国の姿勢は、他の国に自慢できるものではない」と、ベイラー医科大学のピーター・ホテズは述べている。「インドやアフリカなどの多くの国が、より多くのワクチンを切望している中で、米国人たちのふるまいは子供じみている」と、ホテズは批判した。
ニューヨーク・タイムズのデータベースによると、全米の一日あたりのワクチン接種回数は、4月初めには400万回を超えていたが、現在は210万件程度まで減少している。