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おそらく、このくらいのことは、限られた情報しかなくてもすぐに思い浮かぶと思います。しかし、みんながわかっている状況こそが改善課題だったりするものなんです。「そんなこと言われなくてもわかってる」点こそに対策が必要、ということですね。
大事なのはこの先です。もう1段階、仮説を深掘りします。
「状況も課題も対策も、みんなわかっている。なのにどうしてできないんだっけ?」と考えてみるのです。
「こういう人間関係があるから、対策がわかっていても実行できないんだな」とか、「この職場にはこんなリソースが不足していて、効果的な対策を選択できないんだな」とか。そこまで考えたうえで、「じゃあ、これからこの職場に入る自分はどう動くか」まで仮説を深くする。ここまでやっておくようにします。
さて、その上で、次のステップ。いよいよ職場に行ったらなにをするか。まだヒアリングは早いですよ。
2. 挨拶しまくる──友達にならないと、情報はもらえない
新しい職場での初日から数日は、職場中を歩き回ってあらゆる人に挨拶しまくりましょう。
どうせ、この時期は最初の打ち合わせくらいしかやることがなくて暇なはず。多くの人は、ぼーっと座って声をかけられるのを待ってしまう。どうすればいいかわからないから。
周りの人も、忙しいので新入りをどう扱っていいかわからない。
で、職場に気まずい雰囲気が流れる。無駄な時間ですね。
だから、指示をもらうのを待っていないで、とにかく勝手にそこら中を歩き回って挨拶しまくり、雑談をしてみましょう。
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繰り返しますが、新しい場所では情報が足りない。情報を得なければいけない。でも、まず友達にならなければ、情報は入ってこないんです。みんなと友達になるために、ひとりひとりに挨拶して、話しかけるのです。
いきなり話しかけて、「なんだこいつ?」と思われないだろうか。そんな心配があるかもしれません。でも、それが本当にまずいことだったら注意されるはずです。挨拶して注意されることはまずありませんから、明確に「やめろ」と言われない限りは、気にせずに挨拶をしまくりましょう。
その上で、次に進みます。
3. 最初の打ち合わせで仮説をぶつける──「誰と話せばいいか」を知る
用意してきた仮説を、「私はこう考えるんですけど、どうですかね」と提示してみる。ここで、仮説が当たっているかどうかは問題ではありません。間違っているとしたら、それがわかっただけでも一歩前進。
何より大事なのは、「そういうことを考えているんだったら、この人に話をきけばいいよ」といった情報をもらえること。つまり、これから本格的にヒアリングすべき相手がわかる。
ついでに、「自分は誰かから話が降ってくるのを口をあけて待っているわけじゃないですよ」という姿勢も見せられる。これが仮説をぶつける意味です。