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ピーター・ティール(Photo by John Lamparski/Getty Images)

ピーター・ティールとヘッジファンドの富豪らが、米国の繁栄から取り残された白人家庭を描いた自伝で注目された作家、J.D.ヴァンスの共和党からの出馬を支援しようとしている。ヴァンスの「ヒルビリー・エレジー」は、白人労働者階層の姿を描いた作品として全米のメディアから注目を集め、昨年はネットフリックスで映画化されていた。

決済企業ペイパルと、CIAが支援するビッグデータ企業のパランティア(Palantir)の共同創業者として知られるティールは、ヴァンスの上院選出馬に向けて設立されたPAC(政治活動団体)の「プロジェクト・オハイオ・バリュー」に、1000万ドルを寄付した。

また、かつてスティーブ・バノンと連携していた共和党のメガドナーとして知られるヘッジファンドの大物、ロバート・マーサーの家族もこのPACにかなりの額を寄付したが、その額は開示されていない。

ヴァンスはまだ正式に出馬を宣言していないが、出馬すれば引退する共和党上院議員のロブ・ポートマンの議席を争うことになる。

ヴァンスが2016年に出版したベストセラーの「ヒルビリー・エレジー」は、ラストベルトと呼ばれる米国中西部での幼少期を描いたもので、白人が大多数を占める米国の地方の暮らしを克明に描き、トランプ支持の高まりを説明する著作として注目を浴びた。

この作品は、エイミー・アダムスとグレン・クローズ主演でネットフリックスで映画化され、クローズはアカデミー賞の助演賞にノミネートされた。

現在36歳のヴァンスは、イェール大学のロースクールを卒業後に、ティールのベンチャーキャピタルのMithril Capitalに勤務した過去を持ち、最近でもティールの支援を受けて、自身の会社を立ち上げていた。

リバタリアンを自称するティールは、民主党支持者が大多数を占めるシリコンバレーにおいて、共和党支持を公言する数少ない人物であり、2016年の大統領選挙においても、トランプを支持していた

彼は昨年、カンザス州の上院選挙で敗れた移民強硬派のクリス・コバックを支援したが、トランプの2020年の再選キャンペーンからは距離を置いたと報じられている。マーサー家は、2016年のトランプの選挙キャンペーンに大口の寄付を行い、右派メディアのBreitbartや、今は亡きデータ会社ケンブリッジ・アナリティカにも資金を提供していた。

ロバート・マーサーの娘のレベッカ・マーサーは現在、保守派のSNSの「Parler」の主要投資家となっている。

編集=上田裕資

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