ビジネス

2021.03.07

住友商事が出資の米国の配送車両のレンタル企業「Fluid Truck」の躍進

(C)Fluidtruck

パンデミックの影響で、物流やデリバリーに用いられる車両の需要は伸びている。配送用車両のシェアリングプラットフォームを運営する「Fluid Truck」は3月2日、6300万ドル(約67億円)のシリーズA資金調達の実施をアナウンスした。

今回の調達はBison Capitalが主導し、米州住友商事や31カ国で378店舗のイケアの家具店を運営するIngkaグループの投資部門も参加した。

コロラド州デンバー本拠のFluid Truckはトラックやバン、SUVのレンタルサービスを提供している。同社は電動式のFord E-450クラス4トラックと、Lightning Electric HINO 268クラス6トラックなどを保有しており、昨年末に600台のライトニング・エレクトリック車を追加購入していた。

Fluid TruckのCEOのジェームズ・エバーハルトは、同社のビジネスが中小企業の事業に、フレキシビリティとコスト削減をもたらすもので、ここ2年間で売上は100倍以上に成長したと述べている。

Bison Capitalのパートナーで、Fluid Truckの取締役を務めるAndreas Hildebrandは、「Fluid Truckの使いやすいアプリは、ビジネスオーナーが柔軟かつ手頃な価格で自社のフリートを構築することを可能にする」と声明で述べた。

Fluid Truckが新規で600台の車両を追加したことは、イケアの店舗を運営するIngkaにとってもプラスと言える。Ingkaのマネージング・ディレクターのKrister Mattssonは声明で、「当社はFluid Truckと共に、ゼロエミッションのデリバリーを追求していく」と述べた。

エバーハルトは、パンデミックによって彼の企業が提供するフリート管理サービスの重要性が増したことを認めている。「このトレンドはパンデミックの前から存在したが、ここ1年で伝統的な小売業のビジネスの変化はさらに加速した」と彼は述べた。

Fluid Truckは現在、カリフォルニア州やコロラド州、フロリダ州、ジョージア州、テキサス州、ワシントン州で事業を展開しており、昨年は9つの新しい市場に進出し、売上は600%増加したという。エバーハルトによると、同社は米国での事業をさらに拡大する計画で、海外進出も視野に入れている。

編集=上田裕資

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