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2021.02.27

段ボールレスのネットショッピングを目指す「オリーブ」の試み

(c) OLIVE


オリーブはまず、ファッションとファッション小物の小売店から着手した。そのおもな理由は、洋服などの注文を受ける小売店は、「2日以内に配達」などといった約束をしていないことだ。従って、買い物客も迅速に配達されることを期待していない。アマゾンなどで簡単に購入できる生活必需品にはそれが当てはまらない。

オリーブを利用しても、消費者と小売店には追加料金がかからない。商品が1つ売れるたびにオリーブには一定の割合が支払われる仕組みで、通常はおよそ10%だ。経費をカバーするには、買い物客の注文商品を混載する必要がある。

いまのところは、1回の配達で1.5個の商品を届ければ、ちょうど採算が取れる見込みだとファウストは話す。提携先への平均注文額が高いことに助けられているのだ。オリーブは現在の従業員が13人で、2020年9月には資金を調達したが、その額は公表していない。

オリーブのサービスを最初に利用できるのは、おもに西海岸と東海岸で、米国に住む人の約3分の1が対象となる。ニュージャージー州北部と南カリフォルニアに配送センターがあるためだが、ゆくゆくは複数のセンターがさらに開設される予定だ。

「私たちのミッションは、より持続可能なサプライチェーンをeコマース分野に構築することと、消費者に驚くほど便利な配達と返品の体験を提供することだ」とファウストは語っている。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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