ほか42人の共和党の上院議員らとともに「無罪」票を投じたリンゼー・グラム上院議員(サウスカロライナ州)は2月14日、同党の今後におけるトランプの役割に関連して、誇らしげにこう語った。
「ドナルド・トランプは共和党のなかで、最も力強いメンバーだ」「(トランプが始めた)このMAGA(Make America Great Again、米国を再び偉大に)運動は、続けていく必要がある」
無罪が決定した後にトランプと話したというグラムはこの日、Foxニュースの番組に出演。1月6日に支持者らが議会議事堂に乱入した事件について、「トランプに責任はない」と改めて主張。共和党は今後、前大統領と「協力していく」方法を見つける必要があると述べた。一方、トランプはグラムに対し、「前進し、共和党を建て直す準備ができている」と話したという。
また、グラムはノースカロライナ州選出のリチャード・バー上院議員が2022年の中間選挙に出馬しない意向を明らかにしたことを受け、同州ウィルミントン出身でノースカロライナ州立大学を卒業したララ・トランプ(前大統領の次男エリックの妻)が立候補すれば、「共和党の未来になる」と主張。党の候補指名を獲得するのは確実だと断言した。
エリック・トランプ(右)と妻のララ・トランプ(Getty Images)
グラムの狙いは──?
弾劾裁判でトランプの「有罪」を支持した7人の1人でもあるバー上院議員は、評決の後に声明を発表。次のように述べた。
「トランプ前大統領は、これらの悲劇的な出来事に対して責任を負っている」「前大統領に、連邦政府を構成する同等の(3つの)部門の1つ(立法府)で起きた暴動を扇動した罪があることを示す明白な証拠がある。その罪は、弾劾に値する不正行為にあたる」
バーはこれと同時に、次の選挙には出馬せず引退する考えであることを表明。それを受けてグラムは、「私の友人のリチャード・バーが、ララ・トランプを…ほぼ確実な後継候補にした」と語った。