新たな資金の出どころは、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、ブラックロック、バークレイズ、UBS、クレディ・スイス、カナダロイヤル銀行(RBC)といった数々の銀行だ。これにより、同社が調達した資金総額は10億ドルを超えた。その大部分は、過去6カ月に調達したものだ。
消費財を扱うセラシオは、2018年の創業以来、100前後の事業を買収。いまでは、マッサージ機器からハイキング用の杖まで、1万4000アイテムにのぼる多種多様な商品をアマゾンで販売している。同社は、新たな事業を買収するたびに、たとえばマーケティングやサプライチェーンの改善などにより事業をアップグレードし、売上と利益を押し上げている。セラシオによれば、2020年には5億ドルの売上、1億ドルを超える利益が得られたという。
セラシオの創業者で共同最高経営責任者(CEO)のジョシュ・シルバースタイン(Josh Silberstein)によれば、同社は調達した資金を使って新たに企業を買収する計画で、そのなかには最大2億ドルの売上を持つ大規模な企業も含まれているという。これまでの買収は、売上4000万ドル未満の企業に限られていた。
同社はさらに、国際市場における販売面でのプレゼンスの強化や、アマゾン以外のチャネルの開拓に重きを置き、業務遂行能力への投資も拡大していくという。
2021年のもうひとつの優先事項が、新製品の開発だ。シルバースタインによれば、セラシオが発売する製品の数は2020年には数十点だったが、2021年には250~500点に上る可能性があるという。これまでの新製品としては、ブラックライトが付属するペット消臭スプレーなどがある。これは、カーペット上のペットの尿を見つけやすくするために、ペットオーナーがしばしばブラックライトを別途購入していることに目をとめて開発されたものだ。