セラシオの急速な成功は、アマゾンのエコシステムにおけるゴールドラッシュの幕開けに一役買っている。
中小企業は、アマゾン上の製品売上のおよそ60%を生み出しているが、そうした中小企業の取り込みに起業家や投資家が殺到している。過去24カ月で、アマゾンのサードパーティセラーを買収するために、10~15社がそれぞれ1億ドル以上の資金を調達している。その総額は少なくとも15億ドルにのぼる。
このビジネスモデルは要するに、買収した企業のコストを削減し、売上を押し上げ、最終的に幅広い製品を販売することで、買収元企業が買収のために支払った金額よりも多くを得るというものだ。
「この市場には多くの新規参入者が集まっており、それぞれが道を探っている」とシルバースタインは言う。「そうした新規参入企業は、現実的にはまだ、チェッカーをプレイしているような状況だ。一方の当社は、チェスをプレイしているどころか、チェスさえもはるかに凌駕している」
セラシオは2020年、従業員を700人に倍増した。11月には、アマゾンの元最高財務責任者のトム・スクータック(Tom Szkutak)が取締役会に加わった。