やましたひでこ氏の著書『1日5分からの断捨離〜モノが減ると、時間が増える』(大和書房)から、一部抜粋して断捨離の極意を学ぶ連載3回目。今回は、頭をスッキリとさせ、仕事の効率を上げるための、書斎の整頓方法についてアイデアを求めた。
また、次の予定が待ち遠しくなる、やました流スケジュール帳の余白の作り方についても、一緒に紹介しよう(第3回/全3回)
書斎の山をまず半分に減らす
気づけば山のように積みあがっている書斎、資料、書籍。こうした紙系のモノは、自分自身をより濃く映し出すため、断捨離しようにも侮れません。
書類……がんばって仕事とかかわってきた私。
資料……いっぱいの情報とかかわってきた私。
書籍……たくさんの知識とかかわってきた私。
こうした過去の実績の証拠品でもあるため、「要・不要」問うことはハードルが高いようです。まるで、自分の社会的存在価値の「要・不要」を問いかけている心境になるから。けれど、やはり不要なモノは不要でしかない、ということに気づかなければならないのです。
同時に、紙系のモノは、「担保」の象徴でもあります。もう期限が切れているのに、捨ててしまったらまるで自分が不利益を被ってしまう気がする。仕事でも、とっくに完了しているのに、「取引先から問い合わせがあったら……」と想像して過去の資料を捨てられない人もいるようです。
でも、すでに終わったこと。なにより、必要のなくなった紙の山にスペースと時間とエネルギーを奪われていることを認識しなくてはなりませんね。
机の上にあるモノを取り除く
書斎机は思考の場。のはずが、書類の山、文房具、本やテキストにデジタル機器……。モノがあればあるほど、作業スペースが狭くなるのはもちろんのこと、情報に振り回されることになります。
こう言い換えてもいいでしょう。カタチのあるモノを断捨離すると、カタチのないモノを同時に断捨離することになる、と。
余計なモノを断捨離すれば、余計なことに振り回されなくなる。
余計なモノを断捨離すれば、余計な情報に振り回されなくなる。
余計な情報に振り回されなくなれば、余計な思考は断捨離される。
これはシンプルな事実です。きっとみなさんも経験されているでしょう。そう、断捨離すればするほど、よどんだ思考のオリが劇的に取り除かれていくのです。
断捨離とは、思考停止からの回復。「水平面にモノを置かない」──。この言葉を唱えながら、机の上に取り組んでみてください。