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2021.01.01 07:00

ピーター・ティールの2021年予想、「SPACブームはまだ続く」


SPACバブルがはじける危険は?


ティールは、イーロン・マスクやリード・ホフマン、マックス・レヴチンなど並んで「ペイパル・マフィア」と称されるペイパル創業メンバーの1人だ。ティールは、ベンチャーキャピタリストとして初期のフェイスブックに投資をして成功をおさめたほか、CIAが支援するビッグデータ企業「Palantir」を仲間と共同で創業した。

Founders Fundのパートナーでティール・キャピタルの経営トップでもあるティールは、「オールドエコノミー企業からハイテク企業への転換が20年遅れている。2000年3月にテックバブルが弾けたことでとん挫してしまったことが大きな要因だと言える」と話す。

「SPAC上場に対する需要や関心は高まる一方だ」と、ルミナーの上場を支援したビバリーヒルズ本拠の投資会社、The Gores Groupの創業者兼CEOのAlec Goresは話す。同社は、顧客企業とSPACとの合併を通じ、これまでに50億ドルの資金調達を支援した。同社は、2021年に3件のSPAC上場を予定しているという。

「EVメーカーから自動運転技術の会社まで100社以上からSPAC上場に関する問い合わせを受けている。それらを精査した結果、ルミナーを支援することに決めた。SPAC上場は、関係者全てにメリットのあるスキームだ。自身のビジョンや夢を実現するために資金が必要な起業家にとって、このスキームは最適だ」とGoresは話す。

ティールは、最近のSPAC上場の事例では、特にEV企業の評価額が高騰しており、実力が伴わなければバブルが弾けるリスクがあると指摘する。

「しかし、今回に関してはバブルが一斉に弾けるのではないと思う。個別では失敗する企業もあれば、成功する企業も出てくるだろうが、全体としては、オールドエコノミーからニューエコノミーへの21世紀の転換は実現すると考えている」とティールは語った。

編集=上田裕資

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