Pollstarによると、今年のライブ業界のチケット売上は第1四半期の成長率をベースにした試算では、過去最大の122億ドルに達するはずだったという。しかし、実際は97億ドルの損失になったという。
同社が発表した300億ドル以上の減収は、キャンセルになったライブ音楽イベントのチケット売上に、未発表のイベントの売上や、ライブベント関連の売上を加えたものだという。
関連売上には、野外音楽フェスティバルの広告スポンサー料や、マーチャンダイズ収入、会場までの交通費や駐車場代、会場周辺のホテル代などが含まれている。
Pollstarを傘下に持つ投資企業オークビュー・グループのプレジデントのRay Waddellは、ワクチンの普及などでコロナの封じ込めが進む中で、チケット売上は2021年には再び増加に転じるだろうと述べた。また、音楽フェスティバルの制作を手がけるDanny Wimmer PresentsのプレジデントのJoe Litvagも、業界が今後、若い音楽ファンたちを取り込むことで2022年春には、以前の水準に売り上げを回復させると予測した。
Pollstarが発表した2020年のワールドツアー売上ランキングでは、エルトン・ジョンの「Farewell Yellow Brick Road」ツアーが1位に入った。同ツアーは昨年11月末から今年3月までに8710万ドルのチケット売上を記録していた。
2位はセリーヌ・ディオンで7120万ドル、3位はトランス・シベリアン・オーケストラで5820万ドルだった。4位以下はU2、クイーン+アダム・ランバート、ポスト・マローン、イーグルス、ジョナス・ブラザーズ、デッド&カンパニー(グレイトフル・デッドのメンバー3人がジョン・メイヤーらと組んだバンド)、アンドレア・ボチェッリの順だった。