ゲストはクルーズ船での旅のように、「ギャラクティック・スタークルーザー・ターミナル」で集合・解散し、架空の宇宙船「ハルシオン」で2泊の没入型宿泊体験を楽しめる。船室のような客室に滞在し、船上で食事をしたり、キャラクターになりきったキャストや乗組員らと交流したりできる。スタークルーザーについている窓は全て、宇宙船の飛行とともに変化する銀河の景色を映し出すものとなっている。
ディズニーはこの新施設でまたしても、魔法のようなシミュレーション技術を通じて虚構の世界を本物だと信じ込ませる巧みな技を披露するようだ。ディズニーパークのブログによると、宿泊客は「あなたを宇宙へと運ぶ打ち上げ用小型船に乗り込むよう誘導される。船は現実世界を後にしてハイパースペースに突入。上の窓からはハルシオンにどんどん近づいていく様子が見える」という。ハルシオンにドッキングすると、船のエアロックが開き、宇宙船のメーンデッキの大広間へと足を踏み入れることになる。
窓が映し出す銀河の景色(DAVID ROARK/DISNEY PARKS)
ハルシオンでは、全員が同じ体験をするわけではない。ゲストは滞在中に下す決断を通じ、どんな冒険をするかを自分で選ぶことになる。ライトセーバーを操ったり、宇宙船のブリッジを探索したり、テーマパーク「ディズニー・ハリウッド・スタジオ」にある「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」での惑星バトゥーを散策したりできる。
ウォルト・ディズニー・イマジニアリングのエグゼクティブプロデューサー、アン・モロー・ジョンソンは今年2月のブログ記事で「スター・ウォーズ:ギャラクティック・スタークルーザーは完全に新しいタイプの体験」と説明。「スタークルーザーの船内で生活し、広大なスター・ウォーズの物語の中に身を置くことができる」と記している。
新型コロナウイルスのパンデミックによりスケジュールの遅れや施設閉鎖が相次いでいるものの、ディズニーは変わらずギャラクティック・スタークルーザーの2021年オープンを目指している。
ディズニーパークのジョシュ・ダマロ会長は先週、国際アミューズメントパーク・アトラクション協会(IAAPA)が企画したイベントのバーチャル基調講演で「私たちの業界は新型コロナウイルス感染症により痛手を負っているものの、パンデミックの影響を受けた一部の業界と違い、これからも生き残り、成長を続ける」と述べた。