誰もが想像できない未来。それを築くスキルとは何か。この8月に開校した「ISAK」は、新しい価値観を世界に打ち出すリーダーたちを、日本から育てようという挑戦の場だ。
世界から集まった教師、生徒、支援者が共感したものとは何か─。
ついに日本のリーダー教育が変わる日が来た。軽井沢・フロンティア・リーダーシップ・国際交渉力・問題解決能力。このすべてのキーワードの融合を実現すべく立ち上がったのが小林りんだ。彼女が今夏文科省の認可を得て正式に開校させた「インターナショナル・スクール・オブ・アジア軽井沢」。その頭文字をとって「ISAK」と呼ばれるここには文字通り“世界から”生徒たちが集まっている。出自の貧富に関係なく、国籍も様々な多様なバックグラウンドを持った子どもたちがディスカッションを始めるとそれぞれが自然とその祖国やコミュニティの代表者として意見を口にするようになる。これこそ、今までの日本になかった自発的なリーダーシップであり、訓練すれば誰でも身につけることができるという理念こそが本校の魅力なのである。
軽井沢のインターナショナルスクールというと華やかに聞こえがちだが、創設時にはリーマンショックのあおりを受けた資金難にも直面し開校が頓挫しかけたこともあった。それでも、白紙になった超大型投資を埋めるべく企業や個人のもとを訪ねて出資を募り、さらに苦肉の策で開催したサマースクールが功を奏すなど小さなところからスタートするという戦略に徐々に方向を転換することで難を乗り切った。いまや各企業のトップも厚い期待を寄せる「ISAK」の挑戦で、世界の未来を担う子ども達の教育はどう進化を遂げるのか。ニューヒロインの信念に迫る巻頭特集。