スタンフォード大の研究結果は、レストラン経営者にとって最悪のニュースだ。飲食業は経済で大きな役割を担っているが、現時点では感染拡大を抑制するためにテイクアウトのみの営業に制限するほかないことを、私たちは受け入れなければいけない。テイクアウトのみの営業でも、徹底した衛生管理は必要になる。
科学誌サイエンスが4月に指摘したように、新型ウイルスの流行を抑制するには、長期的かつ痛みを伴う試行錯誤が必要となる。その間、レストランやバーなど、客が店内でマスクを外さざるを得ない事業が果たす役割は科学的にも明らかで、議論の余地はない。唯一検討すべきは、ロックダウン中の従業員や経営者に対する補償だ。例えばドイツでは、ロックダウン中の閉店を余儀なくされた企業に売上高の75%を支給している。
これまでに蓄積されてきた証拠やデータ、科学的研究結果は疑いの余地がない。残念ながら、ワクチンが普及するまでは、レストランやバーを閉店するのが唯一の責任ある対処法になる。厳しい措置だと言われれば、その通りだ。しかし、今なお世界的な大流行が続いていて、日々亡くなっている人たちがいるという事実を忘れてはならない。