ビジネス

2020.11.04

LayerX 福島良典が30代で臨む新たな挑戦 #30UNDER30

LayerX 福島良典

2012年、東京大学大学院でコンピューターサイエンスと機械学習を専攻していた福島良典が立ち上げたGunosyは、創業2年半というスピードで東証マザーズに上場。

2016年にはForbes Asia「30 UNDER 30」に選出、18年からは、LayerXのCEOを務める。順風満帆なキャリアを歩んでいるように見えるが、本人は今後の展望を「30代ではきちんと結果を残したいなと思っています、20代の頃に負けないような」と話す。

今回、「30 UNDER 30 JAPAN 2020」のアドバイザーに就任。エンジェル投資家としても新たなビジネスの創生を後押しする福島が、起業家として目指す目標地点とは。



大学院に進むまでの道筋は、「いきあたりばったり」だったという。

学生時代に「ウェブ進化論 ─本当の大変化はこれから始まる」(筑摩書房)に触れて、ITの世界に進むことを決意。2007年に初代iPhoneが発売され、グーグルやフェイスブックというサービスが急激に成長した時代でもあった。検索ランクやタイムラインのアルゴリズムには機械学習が導入され、ディープラーニングも登場した。

「今後機械学習や、ただのプログラムではなく、より高度化したシステムが様々な世界に侵食していくだろうということは一般論として話されていましたが、僕はその領域をもっと専門的に深めていきたいなと考えていました」

もともと起業やベンチャーという世界に興味はあったものの、実践のきっかけがと出会えずにいた福島にとって、グーグルの成長が大きな刺激になった。

「大学院生が二人で作ったようなサービスがどんどん成長していった。世界的な企業へと成長するサービスが、最初は小さな手触り感のあるサービスから始まっているというダイナミズムは、本当に凄いと思っていたんです」

そして2012年、テクノロジーを活用して新しいビジネスに挑戦。情報をキュレーションするサービスGunosyを立ち上げた。結果として、東証一部に名を連ねる企業へと成長した。

2018年には、Gunosy内でブロックチェーンの研究と開発を進めながらビジネス化を模索していたチームを子会社化し、LayerXを立ち上げた。
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編集=守屋実佳

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