Close RECOMMEND

中国のライフスタイルと働き方の新常識


留学したい国について、2018年は1位が米国で全体の25%が米国を選んでいた。2位は英国、3位はオーストラリアだ。留学先を選んだ要因については、「教育レベル」、「安全面」、「将来の就職受け入れ」など、留学先の大学名では、米国のマサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学など上位に挙がっていた。

日本留学人気、増加の理由は


一方、日本では海外からの留学生が増えている。日本学生支援機構によれば、2019年の留学生数は31万2214人で、2015年の20万8379人の1.5倍になっている。

日本への留学生の送り出し国の第1位は中国で、全体の3分の1以上に相当する12万4436人が在籍している。2位はベトナム、3位はネバールである。内訳は3割が大学(学部)で学んでおり、次いで、日本語教育機関、専修学校(専門課程)、大学院などが多い。

日本に留学したい理由について、筆者が中国の大学の学生に聞いてみたところ、「アニメや漫画などサブカルチャーを通じて日本文化に興味をもった」、「日本企業のサービスや製品の質の高さに関心があり、日本経営を本格的に研究したいと思った」、「卒業後、就職の道が開けている」、「日本は中国から近場であり、欧米に比べて生活費が安い」、「日本では週28時間を上限にアルバイトが認められている」などを挙げていた。

コロナ禍に米中関係の影響で、米国留学が減少


ところで、新型コロナウイルスの感染拡大で、中国人の留学意向に変化が見られるようになった。

艾媒咨询の2020年の調査では、留学希望者の9割が中国国内の方が海外よりも安全だと考えているが、留学計画を続行するかどうかについては、「留学を取り消す」が21.4%、「留学時期を遅らせる」が42.9%、「留学先の国を変える」が35.7%になった。留学の延期と留学先の変更を合わせると、コロナの影響はあっても8割の学生が留学の意向は変わらないことがうかがわれた。 

しかし、留学先の国の順位は変わった。それまでトップだった米国が2位に後退し(22.1%)、2位の英国がわずかの差で第1位になった(23.8%)。3位、4位はカナダ、ドイツで、日本は5位。18.9%の人が日本に留学したいと答えた。

米国への留学希望が減少した理由として、米国が新型コロナウイルス感染者最多であること、加えて、貿易戦争をはじめ最近の米中関係の悪化も影響している。米国が中国企業のアプリを通信ネットワークから排除しようとしたり、中国国内の政治問題や人権問題に対する中国政府の対応を厳しく批判したり、感情を害する要因には事欠かない。

コロナ禍において、世界中の留学生への影響は計り知れない。果たして、いつになったら学生たちは心置きなく留学生活を再開できるのだろうか。

連載:中国のライフスタイルと働き方の新常識

過去記事はこちら>>

文=廣田壽子

この著者の記事一覧へ

PICK UP

あなたにおすすめ