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30°Cの場合、紙幣は21日後、ステンレス鋼とポリマー紙幣、ガラスは7日後、ビニールと木綿は3日後にも、SARS-CoV2が検出された。ウイルス量が10%に減るまでにかかった期間は、ビニールが1.4日、紙幣が4.9日だった。

この実験では、気温の上昇がSARS-CoV2の生存期間を短くするとみられることが確認されたと言える。気温40°C(ホットヨガのスタジオ内はこの程度)で行った実験では、木綿で24時間後、その他の素材で48時間後以降には、SARS-CoV2は検出されなくなった。また、ポリマー紙幣は5時間、ビニールは10.5時間後に、検出可能なウイルス量が10%にまで減少した。

感染予防には複数の対策を


もちろん、実験室で整えられた条件は、必ずしも日常生活で接する環境と同じではない。光や人・物の動き、風などが影響を及ぼすため、SARS-CoV2の生存期間は、実際にはより短くなると推測できる。

だが、インフルエンザウイルス(H3N2型)で行った同様の実験では、確認された生存期間は最長17日だった。SARS-CoV2は、“より強い”ウイルスだと言うことができる。

SARS-CoV2は付着した物に触ることよりも、感染者との接触や、(SARS-CoV2が浮遊している)空気を吸うことによって感染するケースが多いことが分かってきている。

だが、物に触れることで感染する可能性がゼロではないことを忘れてはならない。多くの人が触れる可能性が高いものを中心に、物の表面を定期的に、そして適切に消毒することは、依然として重要なことだ。

この最新の研究結果は、感染予防の方法は一つだけでは足りないということを思い出させてくれる。ほかの人たちがマスクを着け、ソーシャルディスタンスを取っていれば、あなたやある学校、またはある職場が、消毒や手洗いに対して気を緩めてもいいということにはならない。感染症のまん延を防ぐために、これだけを行っておけば十分ということは、一つもない。

編集=木内涼子

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