ホワイトハウスのショーン・コンリー医師は発表した声明で、「現時点では夫妻はともに元気で、回復するまでホワイトハウス内の住居にとどまる予定だ」と説明。隔離期間中も、大統領は「職務を継続することになるだろう」と述べている。
ホワイトハウスは10月2日(現地時間)のトランプの予定を、1件を除きすべてキャンセルした。現時点で予定されているのは、「新型コロナウイルス感染で影響を受けやすい高齢者への支援に関する電話」のみ。
新型ウイルスを一貫して軽視
トランプはこれまで、新型コロナウイルスの脅威に適切に対応していないと批判されてきた。陽性の検査結果が出る数時間前にも、「パンデミックの終わりが見えてきたと言いたい」と発言している。
新型コロナウイルスを軽視するこうした姿勢は、パンデミックが発生して以来変わっていない。米国内の死者数が20万7000人を超え、世界最多となっていることについても、同様に軽視している。
トランプはまた、政府当局の科学者たちの見解と矛盾するにもかかわらず、ワクチンは年末までに広く行き渡るようになると主張し続けている。これまでに少なくとも3回、大人数を集めた選挙集会を屋内で開いているが、ソーシャルディスタンスが確保されておらず、マスク着用も呼び掛けられていなかったことが分かっている。
さらに、9月29日に行われた大統領選の候補者討論会では、民主党のジョー・バイデン前副大統領が頻繁にマスクを着用した姿を見せていることを冷笑。次のように述べていた。
「必要なときにはマスクをする。彼のようには着けない。彼は見るたびいつもマスクをしている…私がこれまで見たなかで、一番大きなマスクを着けている」
支持者の集会でマスクをして話をするバイデン前副大統領(Getty Images)
その他各国のリーダーたちも感染
世界各国の首脳のなかには、トランプ以外にも新型コロナウイルスに感染した人たちがいる。その顔ぶれは、以下のとおり。
ブラジル:ジャイル・ボルソナロ大統領
ホンジュラス:フアン・オルランド・エルナンデス大統領
英国:ボリス・ジョンソン首相
ロシア:ミハイル・ミシュスチン首相
アルメニア:ニコル・パシニャン首相