外出先から家のスマート家電を音声で操作
Echo Autoで「できること」は、先行するアメリカと、ようやく追いかけて発売された日本とでは少し違う。日本でできる体験は今のところホーム用スマートスピーカーのEchoシリーズに近く、とてもオーソドックスなものだ。
例えば、天気やニュースを音声操作でEchoに聞いたり、Amazon MusicやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスが配信する楽曲を音声で検索・再生できる。スマホに電話番号を登録している「〇〇さんに電話をかけて」と話しかければハンズフリー通話発信も可能だ。
合計8基のマイクによるアレイシステムを搭載したことで音声操作に対して正確に答えることができる
アマゾンジャパンが記者向けに実施したオンライン説明会で、Alexaインターナショナル ゼネラルマネージャーである大木聡氏は「車内空間ほど音声操作に適している場所はない」としながら、音声によるハンズフリー操作が安全運転に貢献する技術でもあることを強調した。
家の中に比べて様々な騒音に囲まれる車内の音響特性に最適化を計り、Echo Autoには合計8つのマイクロフォンによる高精度なマイクアレイシステムが内蔵されている。ノイジーな車内環境でもドライバーの音声コマンドに対して機敏に、かつ正確な対応が返せる。
アマゾンジャパンが製作したEcho Autoのデモンストレーション動画では、後部座席の家族による音声操作にもEcho Autoが賢く応答する様子が紹介されている。
後部座席から家族が発声した音声コマンドにもEcho Autoはスムーズに応答する
アマゾンジャパンの大木氏は、「コロナ禍の中で移動のための交通手段に自動車を選ぶ人が増えている。自動車による移動を革新するテクノロジーも日々大きく変容している。Echo Autoの登場により、Echoシリーズによるエンターテインメントがクルマの中でも楽しめるようになれば、私たちもまた、Alexaをお客様の生活環境に遍在させるというミッションに一歩近付けるだろう」と意気込みを語る。
昨今は国内でもアマゾンのスマートスピーカーによる音声操作で動かせるテレビや調理家電など、いわゆる“スマート家電”が増えた。Echo Autoがあれば、例えば照明器具を外出時に車中からでもコントロールできるようになり、消し忘れの防止や防犯対策としても役に立ちそうだ。