グーグルプレイと「Kids and Family Initiative」のUX担当ディレクターを務めるMindy Brooksに、これらの取組みについて聞いた。Brooksは発達・教育心理学分野に精通し、子供に良質なコンテンツや製品を提供することに取り組んでいる。
米国では、Google Playストアで教育専門家が選定したアプリにバッジを付けるプログラムを4月にローンチした。パンデミックにより親子が家で過ごす時間が増える中、グーグルはこのプログラムの展開を加速化しており、近く英国でもリリースされる予定だ。
9歳以下の子供を対象にアプリやゲーム、動画、書籍を提供する「グーグル・キッズ・スペース」も併せてリリースされた。
「私のチームは、世界中の親と子供たちの話を聞くことに大きなリソースを割いている。親たちは、主に2つのニーズを持っている。子供たちのスクリーンタイム(画面を見ている時間)を管理するためのツールと、良質なコンテンツを探す手助けを求めている」とBrooksは話す。
「昨年、我々は子供向けコンテンツに関するプライバシー保護や個人データ収集の要件を厳格化した。また、親たちに誰の推奨であれば信頼できるかと尋ねたところ、教師や児童発達の専門家という答えが返ってきた」
グーグルは、過去3年間にわたってこうした取組みを行い、良質で信頼できるコンテンツのラインナップを増やしてきた。
「子供の年齢ごとに5つの対応を行っている。まず、年齢が低いユーザーの多くは字が読めないため、テキストは最小限にし、楽しいサウンドによってコンテンツにエンゲージできるように心掛けている」とBrooksは言う。
「2つ目はインタラクション・デザインで、3つ目は視覚的なデザインだ。これらはコンテンツの品質に大きな影響を与える。4つ目は、子供たちの目を輝かせる要素だ。教育心理学の観点から、コンテンツが楽しくて興味深く、ためになるものであれば、子供たちは大いに学習することができると確信している」とBrooksは言う。
5つ目は豊かな体験の提供だ。専門家の選定に当たって、グーグルは指導経験の多様性を重視しているという。「例えば、教師をしていた年数も30年のベテランから2〜3年の新人まで、様々な人材を揃えている」とBrooksは話す。