経済・社会

2020.09.21 06:00

パンデミックの影響で急な変化も、米国住宅市場の好不調に地域差


ウォレットハブはまた、「住宅価格中央値の上昇率が最も大きい都市ランキング」も発表した。上位に入ったのは、カリフォルニア州のリッチモンドとオークランド、フロリダ州のハイアリアとマイアミガーデンズ、ネバダ州ノースラスベガス、ミシガン州グランドラピッズだ。不動産検索サイト「ジロウ(Zillow)」によると、グランドラピッズで販売されている住宅価格の中央値は過去1年間で7%上昇し、18万6941ドルとなった。

それに対して、「住宅価格中央値の上昇率が最も小さい都市ランキング」には、ニューヨーク州オールバニ、コネチカット州スタンフォード、イリノイ州スプリングフィールド、アーカンソー州リトルロック、ペンシルベニア州エリーが並んでいる。ジロウによると、コネチカット州スタンフォードでは、住宅価格の中央値が過去1年間で1.4%下降し、現在は47万7838ドルだ。

興味深いカテゴリーとしては、「住宅ローン支払い滞納者の割合が最も低い都市ランキング」もある。上位5都市のうち4都市は、米国で住宅価格が最も高い市場に数えられており、3都市はカリフォルニア州にある。サニーベールの住宅価格の中央値は170万8311ドル。サンタモニカは173万8248ドル。サンフランシスコもそのひとつで、住宅価格の中央値は144万7191ドルだ。

ウォレットハブのゴンザレスは、「こうしたデータから、住宅市場の好調さは地域によって大いに左右されることがわかる。市場に出るとすぐに売れてしまう都市もあれば、何カ月もなかなか売れない都市もある」と話す。

はっきりしているのは、不動産市場は数週間で人気が急降下しうるということだ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなかという、確実に先が見えない今は、何が起こるかわからない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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