パンデミックの影響で急な変化も、米国住宅市場の好不調に地域差

住宅購入に最適な全米都市総合ランキングでトップのアイダホ州ボイシ(Photo by Alden Skeie on Unsplash)


ウォレットハブはまた、「住宅価格中央値の上昇率が最も大きい都市ランキング」も発表した。上位に入ったのは、カリフォルニア州のリッチモンドとオークランド、フロリダ州のハイアリアとマイアミガーデンズ、ネバダ州ノースラスベガス、ミシガン州グランドラピッズだ。不動産検索サイト「ジロウ(Zillow)」によると、グランドラピッズで販売されている住宅価格の中央値は過去1年間で7%上昇し、18万6941ドルとなった。

それに対して、「住宅価格中央値の上昇率が最も小さい都市ランキング」には、ニューヨーク州オールバニ、コネチカット州スタンフォード、イリノイ州スプリングフィールド、アーカンソー州リトルロック、ペンシルベニア州エリーが並んでいる。ジロウによると、コネチカット州スタンフォードでは、住宅価格の中央値が過去1年間で1.4%下降し、現在は47万7838ドルだ。

興味深いカテゴリーとしては、「住宅ローン支払い滞納者の割合が最も低い都市ランキング」もある。上位5都市のうち4都市は、米国で住宅価格が最も高い市場に数えられており、3都市はカリフォルニア州にある。サニーベールの住宅価格の中央値は170万8311ドル。サンタモニカは173万8248ドル。サンフランシスコもそのひとつで、住宅価格の中央値は144万7191ドルだ。

ウォレットハブのゴンザレスは、「こうしたデータから、住宅市場の好調さは地域によって大いに左右されることがわかる。市場に出るとすぐに売れてしまう都市もあれば、何カ月もなかなか売れない都市もある」と話す。

はっきりしているのは、不動産市場は数週間で人気が急降下しうるということだ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなかという、確実に先が見えない今は、何が起こるかわからない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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