今回の調達ラウンドは、アクセルの主導によるものでGGVキャピタルも参加し、エンジェル投資家として米国科学技術政策局の元チーフデータサイエンティストのDJ Patilらが名を連ねている。
モンテカルロの共同設立者兼CEOのバー・モーゼスは、過去にカスタマーサクセスプラットフォームのGainsightの幹部を務めた経歴を持つ。「データドリブンになろうとする企業は、多くのリソースを投入しているが、スムーズでエラーのないプロセスを可能にするソリューションは、まだ十分に存在していない」と彼女は話す。
「企業が競争で優位に立つためには、正確で信頼できるデータが非常に重要だ。不完全なデータが原因で、企業は毎年何百万ドルもの損失を出している」
モーゼスによると、モンテカルロは不完全なデータを特定するためのメソッドを生み出したという。“悪いデータ”が発生する原因としては、更新されるはずのデータが更新されていない場合や、誰かがデータに変更を加えたのに他のメンバーがそれに気づいていないケースなどがあげられる。
「悪いデータは何百万もの理由から生まれるが、それを特定するために常に利用可能な一連の方法がある」とモーゼスは話す。
2019年設立のモンテカルロは今年に入り、毎月150%のペースで利用者数を伸ばしている。同社の顧客としてはMindbodyやCompass、Hippo Insurance、Eventbriteなどの企業があげられる。
イスラエル出身のモーゼスは、イスラエル国防軍(IDF)で諜報データの分析を担当したことがきっかけでデータに興味を持った。彼女はその後、米国に留学しスタンフォード大学に進み計算科学を学んだ。そこで出会ったのが同じくイスラエル出身の現在の夫、リオル・ガビッシュだった。
2人はその後モンテカルロを共同創業し、夫のガビッシュは同社のCTOを務めている。彼は、以前にクラウドセキュリティプロバイダーのSookasaを共同創業し、2016年にバラクーダネットワークスに売却していた。
今回のラウンドを主導したアクセルのスティーブ・ラフリンは、「将来的には、あらゆる企業がモンテカルロ型のソリューションを持つようになるはずだ」と話す。
「データに基づいて迅速な意思決定ができるかどうかは、そのデータが信頼できるものであるかどうかにかかっている。モンテカルロのようなデータ信頼性プラットフォームの重要性は、今後ますます高まっていく」と彼は話した。