ニュースサイトDigidayによると、今回の新機能はグーグルが今年5月に公式サイトで導入を宣言したもので、3つの基準で迷惑な広告を規定しているという。
ブロックの対象となるのは、ネットワークデータを4MB以上消費したり、CPUを30秒間のうち15秒間占有したり、メインブラウザのプロセスを60秒間占有したりする広告とされており、主に動画広告を対象にしたものと考えられる。
グーグルによると、この規定の影響を受けるのはウェブ上の全ての広告の約0.3%のみだという。しかし、ブロック対象とされた種類の広告は、全てのオンライン広告が使用するプロセッサとネットワーク帯域の4分の1以上を消費しているという。
グーグルは過去にも同様の施策を講じており、2018年にはChromeに詐欺的な広告をブロックする機能を加えていた。
グーグルにとって広告は最大の収入源だが、迷惑な広告をブロックすることは、同社のビジネスに前向きな効果をもたらす。
Chromeのウェブストアからサードパーティが開発した広告ブロックのエクステンションをインストールする利用者は数千万人に及ぶが、彼らはパフォーマンスを低下させる広告をブロックするために拡張機能を利用している。
しかし、グーグルにとってこれが問題なのは、エクステンションの多くが全く無害な広告までブロックしてしまい、同社の広告収入を低下させていることだ。グーグルが規定を改め、自社のChromeブラウザの広告ブロックを強化した背景には、そのような事情がある。
グーグルはChromeユーザーらが、サードパーティ製の広告ブロッカーの利用をやめることを望んでいるのだと思われる。さらに、グーグルが今後、エクステンションのポリシーを強化し、広告ブロッカーを弱体化したり、ウェブストアから完全に削除する可能性もある。