学校再開後の教育の「ニューノーマル」──オンラインと対面授業の課題の解決策は

学校再開後に、効果的な教育を再構築できるだろうか(Shutterstock)


これは、公式または非公式のディスカッションや実践、そしてロボット、解剖、ソフトウェア、自主研究、作曲、コミュニティー活動といったプロジェクトを通じて達成することができますが、実用的な効率性を追求するあまりに失われてしまうことも多いのです。小規模な私立大学の教養学部の多くは、議論にもなっている経済的な側面のため、新型コロナウイルス感染拡大がもたらした逆境期を乗り越えることができないでしょう。皮肉なことに、このような大学は教育学について正しく理解しており、それらが消滅してしまうことは憂慮すべき事態です。

2. モダリティ(様式)


遠隔教育が必ずしもオンライン教育というわけではありません。適切に設計されたオンラインコンテンツには、人間の脳の集中力に合わせ、進行速度をよく考慮した短い(5~10分)動画が必要です。

オンラインコンテンツにはシミュレーション、ゲーム、オンライングループによる文書注釈などを含めてもよく、これらは、大半の対面講義よりも生き生きしたものとなります。学生は、自分の都合に合わせてコンテンツの一時停止、巻き戻し、スピードアップを行うことができます。それぞれの動画の後に短い自動採点式の小テストを実施して、コンテンツを直ちに思い出すことが記憶の定着つながりますが、これは認知科学では「テスト効果」として知られているものです。

時間の経過とともに、オンライン機能はシミュレーションやゲーム、バーチャルリアリティーによってさらに洗練されていくでしょう。オンラインで学ぶ学生は、一つの課題をマスターしてから次の課題に進みます。これは「習得学習」と呼ばれ、より確実な学習の進歩につながるものです。オンラインフォーラムは、ピアツーピアや専門家との交流に驚くほど向いています。オンラインではZoomが果たせる役割もあり、学生はビデオ会議を利用して他の学生や教育助手、教授、コーチと交流することができます。

しかし、ロックダウンが終了したとき、このようなオンライン様式は、主に、教育の最も重要な側面である対面でのエンゲージメントの時間を作るために使用されるべきです。オンラインは、優れた対面学習の代わりには決してなりませんが、それを強化し、理解力やニュアンスを向上させることはできます。ただ、間違えてはいけないのは、優れたオンラインコンテンツは、迅速に、また決定的な形で、学生を惹き付けられない授業に取って代わるだろうということです。そして、オンライン教育が平凡な大学よりも費用対効果が高いことは確かな事実です。
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文=Sanjay E. Sarma, Vice-President for Open Learning, Massachusetts Institute of Technology (MIT)

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