アレクサのアクセス数ランキングでスタックオーバーフローは、世界45位となっている。「テクノロジー業界で、我々と同じ規模のコミュニティを運営する企業や組織は他に存在しない。あらゆる開発者が我々のことを知っている」とニューヨークに本拠を置くスタックオーバーフローのCEO、Prashanth Chandrasekarは話す。
パンデミック後にリモートワークが増える中、スタックオーバーフローの利用者はますます増加している。Chandrasekar によると、今年の4〜6月で新規登録者数は毎月20万人増え、四半期の増加数は過去最高を記録した。
同社は7月28日、シリーズEラウンドで8500万ドル(約89億円)を調達したことを明らかにした。今回のラウンドを主導したのはGIC(シンガポール政府投資公社)で、他にSilver Lakeや既存株主のアンドリーセン・ホロウィッツ、Index Ventures、Spark Capital、Union Square Venturesが参加した。これを機に、GICのEthel ChenとChandrasekarが取締役に就任する。
現CEOのChandrasekarは、2019年にスタックオーバーフローに参画した。同社は今回のラウンドでの評価額を開示していないが、Chandrasekarによると前回ラウンドの評価額を大幅に上回るという。ピッチブックによると、シリーズDでの評価額は4億5900万ドルだった。
多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中、スタックオーバーフローが提供するツール「Stack Overflow for Teams」を導入する企業が増えている。同社は新たに調達した資金を使ってSaaS事業を強化するという。
2018年にリリースされたStack Overflow for Teamsは、特定の組織向けのプライベート版Q&Aサイトで、機密情報を社内限定で共有し保管可能にする。