米国では数百社にのぼる企業が同様な制度を導入して、従業員らに投票を促しており、アップルもその流れに追随する形だ。
ブルームバーグが入手したアップルの社内向け文書によると、社員らは投票する場合、もしくは投票所でボランティア活動を行う場合に最大4時間の有給休暇を取得できるという。この制度は低賃金で働く数千名の小売店の従業員らも対象となる。
ツイッターやパタゴニアは既に11月3日の投票日を企業としての休日にすると通告したが、アップルはそこまで踏み込んだ動きには出ていない。
「小売部門の社員と時給で働く社員らが、大統領選挙当日に投票に向かう場合、最大4時間の有給休暇を付与する。この制度は、投票所でボランティア活動を行う場合も適用対象となる」と、ブルームバーグが入手したアップルの社内向け文書には記載されている。
米国では数百社にのぼる企業が従業員らに対し、投票のための有給休暇を認めている。2018年にパタゴニアが立ち上げたTime To Voteと呼ばれる超党派のキャンペーンには、ウォルマートやVisa、ウーバーを含む数百社が参加している。アップルがTime To Voteに参加するかどうかは、現時点では定かではない。
この動きの支持者らは、投票のための有給休暇制度によって、低賃金の労働者らの投票が促進されると述べている。一部の州は、雇用者に対し、労働者に投票のための有給休暇をとらせることを義務づけているが、制度の詳細は州によって異なっており、賃金や時間が十分に確保できない場合もある。
ここ数年で、州と連邦政府レベルの双方から、大統領選挙の投票日を国民の休日とするための動きが起きているが、共和党議員らはこれに強く反発している。