ビジネス

2020.07.17 08:30

コロナ危機、米スモールビジネスの生き残り戦略とは

スター・ラウンドリーの工場

新型コロナウイルスで世界のビジネス環境は一転した。スモール・ビジネスのオーナーたちは、かつてないほど難しい選択を迫られている。

米「Forbes」誌が取材した彼らの生き残り戦略を紹介する。



何もかも変わった。我々も変わらないといけない



ヤーコブ・ヒジャジ スター・ラウンドリーCEO

需要が10分の1以下に激減したニューヨークのホテル向け法人クリーニング。以前はシーツでいっぱいだったスター・ラウンドリーの工場の電気は消え、空っぽだ。CEOのヤーコブは、450人の従業員をグループチャットに入れて、「大丈夫、まだいける」と鼓舞する内容を毎朝送っている。いまの目標は、なんとかあと数カ月を生き残ることだ。


以前、掲載された時の写真


5年間、いざという時のための準備金を用意してきた



ジョアンヌ・カナディ・ブラウン ジンジャード・ピーチ創設者

ニュージャージーのパン屋は店を休業中。23人の従業員は再開したら雇い直すと約束してレイオフした。準備金が足らなくならないかと恐れている。


感染症学者とセーフティ・プロトコールを作成した



デビッド・ラビー トヴァラCEO

届いてすぐに作れる食事キットの需要はうなぎ登り。需要に応えつつ、現場の従業員が安全に働けるように感染症学者のアドバイスを受けている。


葬儀に参列できない人の感情のギャップをつなぐ



カイル・フォガーティ ミッドウェスト・ストリーム共同創業者

以前は葬式の追加オプションの一つに過ぎなかった「オンライン葬式」。今では参列者が一緒に故人を悼む唯一の方法に。全米から問い合わせがきている。


残された冷蔵車とドライバーで何をするかは明らかだった



ルーク・サウンダース ファーマーズ・フリッジ創業者兼CEO

学校や企業、店舗や空港などの事業所向けの食事配達や自販機の販売は需要が枯渇。残された病院向けと過熱化する個人向けDtoC市場に急遽参入する。


商品を必要としている客がいる限り、諦めないことが大切



ヘイリー・ソラー ヘイリー・ソラー オーナー

好調だったロサンゼルスの洋服ブティックの売り上げが激減。オンライン販売は少しは足しになるが、家主と交渉して家賃を待ってもらうしかなかった。


レストラン業界で団結し、新しいスタートを目指す



カミラ・マーカス ウェスト・ボーン オーナー

3月中旬にマンハッタンのレストランを閉店。ローカルのレストランを支援する署名活動を開始、50万ドルの寄付も集めた。2021年の再開に向けて動き出した。

text by Ivan Clow, Kirsten Taggart

この記事は 「Forbes JAPAN Forbes JAPAN 7月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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