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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介


21サヴェージは、ドレイクのシングル「Sneakin’」での共演によって音楽シーンに登場した16年を機に、多くの若手アーティストを尻目にスターダムへと駆け上がった。

「30 UNDER 30」のアルムナイのなかでも、ミーゴス、カーディ・B、ポスト・マローンなどと共演を果たし、そのマローンとデュエットをした17年の「rockstar」は北米、ヨーロッパ、オーストラリアの各チャートで1位に輝いた。21サヴェージ自身のデビューアルバムも同じ17年のビルボード・アルバムチャートで2位を獲得し、翌年にリリースしたセカンドアルバムでは1位になった。

ところがそれも、ICEを食い止めることにはならなかった。6週間後に21サヴェージは車両停止を命じられて逮捕・勾留されたのだ。過去に有罪判決を受けていることを理由に国外退去処分になるだろうと弁護団は語った。その判決には無効とする処置がすでに取られ、しかも彼は新たなビザを申請して保留にされているという事情があったにもかかわらずにだ(ICEは19年の前半にもこの件へのコメントを拒んだし、近ごろ改めてなされた追加の照会にも応答していない)。

本人の代理人やジェイ・Z、ブラック・ライヴズ・マターをはじめとする幅広い支援者たちが手をさしのべることでようやく21サヴェージは釈放された。45万人分の嘆願の署名が山のような数の段ボール箱でICEのアトランタ支局に届けられたこともまた力になった。

結果的には、21サヴェージの名は収入を含むさまざまな面で飛躍的に高まった。例えば、かつて5万ドルほどだった一晩のコンサート出演料が、注目裁判の渦中の人となったことで2倍ほどに跳ね上がった。

「俺は見せしめにされたんだよ」と、21サヴェージは語る。「『マジかよ、あいつがパクられるなんて。いったい誰に想像できた?』とか言うための格好のネタにな」

編集=スティーブン・ベルトーニ、アレクサンドラ・ウィルソン 写真=ジャメル・トッピン スタイリングディレクション=ジェニファー・リー 文=ザック・オマリー・グリーンバーグ 翻訳=待兼音二郎

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