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2020.11.03 12:00

ミシュラン史上初の一つ星ラーメン店「蔦」、サンフランシスコでも連日長蛇の理由

「Japanese Soba Noodles 蔦」店主 大西祐貴氏(写真提供:Japanese Soba Noodles 蔦)


──大西氏が自分のラーメン店を開いたきっかけは?
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大西さんのラーメン人生は、順調満帆だったファッション業界の仕事からラーメン業界に転身した2009年に始まりました。バイヤーとしてアメリカに定期的に出張していた大西さんは、アメリカでは寿司や天ぷらが人気で店もたくさんあるのに、ラーメン店があまりにも少ないことに気づきました。

そのことがどうしても頭から離れなかった大西さんは、一念発起してファッション業界から身を引き、父親のラーメン店で一から腕を磨き直すことにしました。うまくいっていた仕事からの転職という人生の決断に、最初は不安があったようです。それでも自分のラーメン店を開こうと固く心に決めたのです。

修業は3年間続きました。美味しいラーメン作りを学ぶことは、とてもやりがいのある仕事でした。大西さんは、麺は”生きている”べきだと考えていて、それが一番の難問になりました。麺は季節によって湿り気が変わり、水分を吸収しすぎることがあります。大西さんは、そうした麺の食感をコントロールするという課題に取り組んだのです。
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そして2012年に『Japanese Soba Noodles蔦』をオープンし、自分のラーメンドリームを実現しました。

──蔦の独創性はどこにあるでしょうか?

大西さんはこう言うんです。「誰にも真似のできない”唯一無二”のラーメンを作りたかった。だから日本の昔ながらのラーメンの良さをそのまま生かして、そこに洋風の要素を取り入れた。でも、いかにも洋風ラーメンでございという見かけには仕上げなかった。和洋混在は味だけでいい」。

翻訳・編集=黒木章人/S.K.Y.パブリッシング 構成=石井節子

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