ブロードウェーでは新型コロナウイルスの流行により公演が全面的に中止されており、ハミルトンのストリーミング配信への移行もこの“犠牲者”として捉えることができる。だが、ミランダにとってこのDisney+との契約は、まさに“災いを転じて福となす”となった。
同契約はハミルトンの累計世界収入を10億ドル(約108億円)超に押し上げたのみならず、ミランダ個人に300万ドル(約3億2500万円)の収入をもたらし、ミランダは今年、フォーブスが世界で最も稼ぐセレブを順位付けする「セレブリティ100」ランキングで初登場を果たした。
ハミルトンの世界収入10億ドル超えはブロードウェー史上で最速となった。収入ランキングのトップ3作品である「ライオン・キング」、「ウィキッド」、「オペラ座の怪人」はいずれも、初演から16年以上たっている。5年前にデビューしたハミルトンの世界収入は今年、同じく大ヒットを飛ばした「ブック・オブ・モルモン」を超える見通しだ。
ミランダはハミルトンで台本と作詞作曲のほか、一時は主演も務めており、Disney+で配信されるのもミランダを含むオリジナルキャスト版の録画映像だ。ミランダはこのように同作にさまざまな形で関わっていることから、印税や利益の一部など複数の収入を得ている。
ミランダの推定年収は4550万ドル(約49億円)となり、今年の「セレブリティ100」ランキングで62位に入った。フォーブスの推計によると、ミランダはここ1年で世界各地でのハミルトン公演から計1400万ドルの収入を得たが、収入の大半はDisney+との契約によるものだった。