ネガティブな情報から自分を守る、実践すべき8つのこと

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この連載では、いまの時期だからこそ必須となるセルフマネジメントの方法を取り上げ、「新しい日常と向き合い、望む結果を得ていくために必要なこと」を紹介していく。

前回のコラムでは、先が見えない状況の中で、自分自身を整え前向きにいきていくための3つのポイントをお伝えした。

1つめは、ポジティブであれネガティブであれ、自分に起きていること(自分がいま何をどのように感じているか)を把握すること。2つめは、「ネガティブな感情は持たない方がいい」「こんな考えをしちゃいけない」という思い込みを持たず、その体験(自分に起きていること)を抵抗せずに受け入れること。3つめは、日頃無視しがちな「よいこと・できたこと・積み重ねたこと」に意識を向けることである。

セルフマネジメントはスキルであり、誰でも学び身につけられる。しかし、記事や本を読むだけでは身につかない。乗り方は知っていても子供がすぐに自転車に乗れないのと同じで、実際に練習を重ねる中で徐々にできるようになってくる。

今回は、前回紹介した3つのポイントをより深め、8つのTipsとしてお伝えしようと思う。

1. 自分に起きていることを認める
2. 内なる経験を受け入れる
3. 良いことに意識をシフトする
4. 定期的にチェックインする
5. 「この状態はいったいいつ終わるのか?」という考えにとり憑かれない
6. 「世界は将来、何を必要とするか?」に目を向ける
7. いまある「機会」に焦点を合わせる
8. いまとつながる方法を探す

1. 2. 3. は前回記事で述べたことだが、それらを含め、4「いま体験し感じていることを定期的に誰かと共有しあうこと、他者への共有だけでなく自分自身にも問いかけること=チェックイン」を、まずお勧めしたい。タイミングはいつでもよい。家族で朝食をとっているときや夕食のとき、チームミーティングの本題に入る前の5分間、クライアントとの会話でも良いだろう。体験していることを共有しあうことで、自分が感じていることが言語化されて、より自分の体験をクリアにすることができる。そして、伝える(自分の内から外に出す)ことで、自分の中にスペースがうまれる可能性も高くなる。

そして、5「この状態はいつ終わるのか」など、自分で変えられないことに執着しないことも大切だ。外の状況が気になるかもしれないが、この不安定な状況は自分でどうこうできる問題ではない。

自分のエネルギー量には限界があるし、そのエネルギーを自分では変えられないことに向けてしまうと、自分自身を停滞させてしまい、パフォーマンスや生産性にも大きく影響がでてしまう。それよりも、唯一自分が変えられる「自分自身」というリソースにエネルギーを向けるほうが、選択肢が増える。

その上で、6「視点を外や未来に向ける」とどんなことが見えてくるだろうか。または、7「いまある機会に焦点を合わせる」ことをしたらどんな可能性が見えてくるだろうか。将来必要になりそうなことや、いまある機会に意識を変えてみることで、新たな気づきもあるだろうし、新たな選択肢も見えてくるかもしれない。何より、これらのことに視点を向けることで前向きな気持ちにもなれるかもしれない。
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文=稲墻 聡一郎

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