わが子のスマホ中毒に悩む前に。名門日比谷高校の「名案」に学べ

Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images

「声のSNS」が次なるSNSの代名詞になるかもしれない。アメリカのソーシャルメディアアプリ「Clubhouse(クラブハウス、ベータ版のみ公開)」が約107億円の資金調達をしたとして話題となっている。

TikTokの次は、「声のSNS」?


数カ月前まではユーザー数がゼロだったこのクラブハウスだが、一転して高評価。この影響から、VCやテック業界から引き続き関心を寄せることになるだろう。肝心のサービス内容は、ユーザーがヴァーチャルな会議室を立ち上げて、他の参加者らとミーティングを行えるというもの。つまり、他の人の会議を聞いたり、参加できたりするのだ。

VCやテック業界のみならず、ティーンエイジャーもまた次のSNSを探すもの。「声のSNS」が日本上陸し、ティーンエイジャー中心に盛り上がりを見せることも考えられるだろう。

それどころか実は、めまぐるしく変化するサービスに、ティーンエイジャー以外はついていくのにやっとなのが現状だ。トレンドに追いついたかと思えば、すぐに次のトレンドがやってくる。最近では、mixiからFacebook、そして、Instagram。その後に、SnapchatやTikTokへとSNSのトレンドは移りつつある。

ティーンエイジャーの場合、利用するSNSの中に親世代(両親含む)が入ってくると自由な発信ができなくなるから、閉塞感も手伝って次なるSNSを求めていく。そんな「生態系」が循環しているように思える。だからこそ、子供のいる世代となると、わが子のSNS中毒に頭を悩ませることが多いだろう。そこで、一つの指針を紹介したい。

子供のスマホ利用について、「放っておいてください。そのままダメになるようなら、一度つまずかせたほうがいい」と語るのは、都立日比谷高等学校校長の武内彰だ。書籍『学ぶ心に火をともす8つの教え』によると、スマホを無理やり取り上げても上手くはいかないほど、すでに子供たちにとってスマホは生活の一部になっている。大切なのは、子供自身が気をつけようと生活スタイルを改めることだ。痛い目にあった時に、きちんと迎え入れて、自分の意思で変わることを勧める。
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文=上沼祐樹 構成=石井節子

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