「子供には、『失敗する権利』があるのです。そして、『自分の力で立ち直る権利』もあります。両方があってはじめて成長できるのだと思います。そのせっかくの成長のチャンスをつぶしてしまうのは、もったいないことです」(書籍『学ぶ心に火をともす8つの教え』より)
スマホを取り上げたり、同じSNSに介入したりするのではなく、一方で見放すわけでもなく。親の気持ちを正直に伝えることが大切なのだ。
子供が自ら考えてルールを決める
参考になるのは、日比谷高校で実際に運用されているSNSルール。同書によると、「LINEのタイムラインの公開先には気をつける」「自分が特定できる情報を流す時は鍵アカウントにする」など、自分たちでルールをつくっているのだ。大人たちが作った一方的なルールではなく、なにが適正の範囲なのかを、 自分たちで考えてルールを策定するのだ。
新しいSNSが登場するたびに親が介入していてはキリがない。イノベーションのあるべき姿は、その都度、子供たちが自分たちでルール化するという姿勢を醸成することだ。次世代のソーシャルメディアを牽引するアプリが何かを決めていくのも彼らだ。
ひょっとすると「クラブハウス」で、大人主導でない、ティーンエイジャーたちがイニシアティブを取るヴァーチャル自治会が繰り広げられたり、あのグレタ・トゥーンベリ開催で「環境温暖化会議」が国境を越えて行われる日も、遠くないかもしれない。