ライフスタイル

2020.05.30 08:30

制約はチャンス。Stay Homeを逆手に取ったあのCMが伝えたかったこと

松崎 美和子

制約はむしろチャンスである


「制約を活かす」「制約を逆手に取る」ことは、我々の日々の暮らしにも、大きなヒントをもたらしてくれる。

自粛生活を機に、英語でもトレーニングでも何かの勉強でも、いままでやろうと思ってできなかったことに、チャレンジすることも可能かもしれない。オンライン飲み会を不自由だとは考えずに、遠いところに住む旧友と間近に話すチャンスと捉えてもいい。

ふだんの日常のなかにだって、つねに制約はあり続ける。遠距離通勤という制約があるのであれば、その時間をビジネスの勉強に当ててもいい。不本意にも優秀ではない部下を割り当てられたら、「あの〇〇君を見事に活用しているね」という評価をめざせばいい。誰もが失敗した難しい案件に遭遇したら、「あの難しい案件をなんとかやり遂げて偉い」を狙おう。

広告業界では、「制約はある意味で活躍の舞台だ」と言う人もいる。例えば、あのアップルのテレビCMで名をはせたリー・クロウというクリエイターは、スティーブ・ジョブズの哲学が行き渡り、制約も多いこの会社の広告を担当することで、数々の名作を世に残すことができた。

制約は、むしろチャンスであり舞台。自分を輝かせるような「制約」といかに出会うか? そんな風に考えてみるのも、悪くないのではないだろうか。

連載:先進事例に学ぶ広告コミュニケーションのいま
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文=佐藤達郎

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