こうした植物の中には、セカンドハウス(別荘)から戻った人が自宅アパートで見つけたものも多い。仏通信大手オレンジが行った携帯電話データの追跡結果によると、パリ市民の20%以上は隔離措置の間、市外に逃れていた。フランスでは5月11日からロックダウンの解除が始まり、移動制限も大幅に緩和された。
同サービスを手掛けるメルシー・レイモン(Merci Raymond)創業者のユゴー・ムニエが英紙ガーディアンに語ったところによると、同社はこうした植物を買い取り(価値のある植物でない限り、価格は少額だ)、「病院」で「水と世話、太陽」をもってして生き返らせている。ムニエは「元々は訪問での引き取りを計画していたが、『植物病院』は大きな反響を集め、引き取り場所を設置しなければならなかった」と述べた。
メルシー・レイモンは、市民の生活に緑を取り戻すことを目指している。20人の従業員は、パリ首都圏で特に治安の悪い住宅団地であるグランド・ボルヌの大規模な緑化など、フランス各地で取り組みを行なっている。