19年1月には、ファイナンシャルアライアンスと業務連携し、自動車保険にも新規参入した。
曽我悠平がゼネラルパートナーを務めるフェムトパートナーズは、17年12月に同社へ投資を行い、支援をしている。
曽我:最初に中山さんにお会いしたのは、2017年の夏ごろ。私たちは、業界の第一線で活躍している30代中盤以降の起業家に投資をすることが多く、若いというのが事前の印象だった。ただ、狭いガレージのようなオフィスで、話を聞いたら「投資をしたい」とその場で思いました。
中山:僕はモータースポーツのレーシングチーム出身なので、「クルマの楽しみ方」が多様なことを知っています。だから、クルマ領域に特化して、自動車業界をもっと盛り上げたいという思いとその熱量が強いことには自信がありました。
曽我:私たちは、ターゲット市場が大きく、かつ、IT化が進んでない領域をITでひっくり返す企業への投資が多い。また、業界を最もよく知る第一人者に投資をする機会が多い。
それと相性という3つの基準で投資をしています。中山さんの率いるミドルフィールドは、対象とする中古車、カーパーツ、整備、保険などの自動車アフター市場は20兆円規模、アフターパーツだけでも3兆円規模ある。そして、中山さんはトヨタ・レクサスのレーシングチームでマーケティングを担当し、共同創業者の片岡伶介さんもSUBARUで自動車開発エンジニアと、自動車業界のど真ん中にいた2人が創業したことは、私たちの投資コンセプトに合った。リードVCとして2億5000万円と踏み込んで投資をした。
中山:僕らは今回、大きい意思決定をした。BtoC向けのEC、メディアに加え、業界の関係値を築いてきたパーツメーカーや整備工場、中古車販売店向けのBtoB事業にも参画する。そこでBtoB企業へ投資をしている曽我さんからのアドバイスや、詳しい人を紹介してくれ、ありがたかった。僕らの次の進む道をつくってくれた。
第一弾として、パーツメーカー向けにオンライン受発注システムをSaaSで提供し始めている。そして、メーカーと整備工場、中古車販売店を直接つなぐBtoBマーケットプレイスをつくりたい。すでに1300社のメーカーと、1000社の整備工場をマッチできる状況にあるので、今年1年はこのプラトフォームづくりに注力したい。時間のかかるビジネスなのですが、曽我さんにはそこを支えてもらっている。