データマーケティング企業インマーケット(InMarket)が発表した報告書によると、需要が特に高まっているビールブランドの大半が安価かつ低カロリーで、中には売り上げの増加率が2桁台になっているものもあった。同社のトッド・ディパオラ最高経営責任者(CEO)は「これほどの需要急増は見たことがない」と述べ、「このカテゴリーは通常、緩やかで安定している」と説明した。
ディパオラによると、新型コロナウイルスが流行する以前、米国のビール需要は地ビールやクラフトビールに傾いていた。「そのため、今回の変化は興味深い」とディパオラは述べ、「新型コロナウイルスが広まり外出できなくなってから、人々は特定の種類のビールを買い始めた。この場合、価格が安くてカロリーが低いローエンドのビールをより購入するようになった」と続けた。
インマーケットによると、特に増加率が高かった10ブランドは次の通り。
1位 ブッシュ・ライト(+44.4%)
2位 ミラー・ライト(+17.2%)
3位 ミケロブ・ウルトラ(+15.9%)
4位 ナチュラル・ライト(+14.0%)
5位 モデロ(+7.4%)
6位 ミラー・ハイ・ライフ(+7.0%)
7位 バド・ライト(+5.8%)
8位 シーグラムズ・エスケープス(+5.7%)
9位 ニュー・ベルジアム(+4.5%)
10位 グース・アイランド(+3.4%)
トップ10の中で他とタイプが異なるのは、輸入ビールのモデロ(5位)と、フレーバー付きのシーグラムズ・エスケープス(8位)、クラフトビールのニュー・ベルジアム(9位)、グース・アイランド(10位)だ。
「人々は家にこもっており、財布とウエストを気にしている」とディパオラは説明。「ジム通いはしておらず、出勤や子どもを送るために車まで歩くことさえないため、『重いものは飲まない方がいい』と思っている」と指摘した。
また、経済的に大きな打撃を受けた人も多い。ディパオラは「今は経済的にも厳しい時期だ」とし、「1000万人、2000万人が失業する今は散財するべきではないので、家で少し飲みたい人は、対費用効果の高い飲み方をしたいと思っている」とした。